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症例報告に出てくる時制の表現

このところフェロー・アカデミーの通学講座で、症例報告や有害事象報告の和訳練習をしています。また先月から医師向けの広報誌で4回にわたる連載を頼まれ、その中の1回も症例報告の時制を扱いました。一部紹介します。

[例文]
A 45-year-old man with no significant past medical history presents to the emergency department (ED)with a long-standing history of dyspnea that has been persistently worsening for the past two years.  

文の骨子は「A 45-year-old man presents to the emergency department (ED) 45歳男性がED(救急治療部)を受診」というシンプルなものです。主訴は呼吸困難(dyspnea)で、その状況を説明しているのがthat以下の「that has been persistently worsening for the past two years 過去2年間悪化し続けている」です。「have (has) been + ~ ing」 は、現在完了進行形で、現在完了よりも動作が継続している様子が強調されます。現在完了進行形の後には「since」や「for」がよく使われ、一定期間継続している様子を示します。 

******************

記事ではこの後に、「時間の基点となるED受診が「現在」です。英語の「現在」「過去」「未来」という時間意識は、次の図のような点と線で表すことができます。」 と続き、点と線と事象の入った図を示しました (フェローでは黒板に書いた)。さらに基点が過去の場合の例文も取り上げました。

英語文法自体は、中学で教わるレベルですが、実務で使われる文書で説明を受ける機会はなかなかありませんよね。フェローで演習してもらうと、いろんな訳し方をする人がいます。訳者が時間軸を意識して訳さないと、読者にも伝わらないのです。

プロフィール

にしむらたずこ

Author:にしむらたずこ
医療ライター 兼 医学英語講師 東京大学大学院工学系研究科 特任研究員
プレミアム医学英語教育事務所代表 https://www.premium-english.biz/

仕事や暮らしの中で思ったことを書き留めています。

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