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医学英語教育・医工連携・外国ルーツの子どもの日本語習得支援が最近のキーワード

やさしい日本語で話そう!

母子手帳交付の窓口にて、ネパール人のカップルに対応。簡単な日本語会話はできるが、役所の“丁寧な”言葉づかいや、漢字の多い文書だとわからないことが多い模様。

事務職員が難解な日本語で説明していたらしく、その後に対応した私に「やさしい日本語で話してくれて、ありがとうございました」と笑顔でお辞儀して帰っていった😊

「新生児聴覚検査」は正しいけど伝わらない。「赤ちゃんの耳のけんさ」のほうが相手を思いやる丁寧な日本語だと私は思います😁

近況報告

 8月に入ってからブログを更新していませんでしたね。16日から19日まで京都で過ごしました。 五山送り火の際は、息子の住むアパートの屋上を解放してくれるとのことで、私と夫の親も京都に招待しました。夜8時すぎから、山腹に次々と浮かび上がる「大」「妙法」「舟形」「左大文字」は本当に美しかったです。祇園にて父の傘寿のお祝いをしたり、宇治の平等院に行ったりして、遅めのお盆休みを楽しみました。

 仕事面では、春以降、これまでと違うタイプの仕事をいろいろ頼まれて、悪戦苦闘してましたが、それらがようやく形になってきましたので、紹介させていただきます😊  

 東京商工会議所の健康経営アドバイザーテキストは、一部執筆と全体の編集を担当しました。中小企業の総務担当者や、社会保険労務士、中小企業診断士などの研修用テキストとして、約1万人が利用すると思われます。健康経営ハンドブックでは、インタビュー記事を2本担当させていただきました。この仕事のおかげで、5月に関西に出張することができました。運送会社ハンナ様、スパイス製造のハウスあいファクトリー様の記事はどちらも力作なので、もし同ハンドブックをお手にとる機会がありましたら、ぜひお読みください。
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1004590
 東京商工会議所ニュースリリース 「健康経営ハンドブック2018」を発行しました

 また、家族計画協会の機関誌「家族と健康」の特集記事で、産婦人科の医師3人にインタビューさせていただきました。同機関紙は毎月1日に発行されていますが、6月から9月まで、「シリーズ 妊娠前から考えて行動する重要性」ということで、5ページ目の全紙面にインタビュー記事が載っています。妊産婦を取り巻く環境の変化と医療従事者の役割、プレコンセプションケア、葉酸とOCM、エピゲノムなど、古くて新しい問題から先端研究まで、さまざまな話題に触れることができました。webから記事をダウンロードすることもできます。
http://www.jfpa.or.jp/paper/main/ (第771号~)

これまでweb媒体のライターをしていて、サイトの閉鎖で記事が全消滅した経験があるので、いずれの紙媒体として残るのは嬉しいです。

健康経営 中小企業支援の巻

皆様は、「健康経営」という言葉をご存じでしょうか? 私は以前からQ-STATIONという産業保健関連サイトで記事を書いていたので、大企業での健康経営の取り組みについては、時々取材をしてきました。近年は、大企業だけでなく中小企業においても少しずつ取り組みが始まり、健康経営に関心をもつ企業には専門家を派遣して支援を行う段階にあります。

いろいろな縁があって、現在私は、東京商工会議所の健康経営アドバイザーテキスト2018の執筆と編集に関わっていて、5月末には、健康経営に取り組む関西の企業にも取材に出かけました。また昨日(17日)午後は、東京都職域健康促進サポート事業・専門家派遣事業説明会にて、都の担当者のあとに30分ほど話をさせていただきました。

健康経営アドバイザー研修(初級)は、昨年末までに全国で1万人前後が受講しましたし、専門家(健康経営上級アドバイザー)派遣については、昨年のトライアル事業を経て、今年は年間1万社への普及啓発、300社への個別支援を予定しています。昨日の事業説明会の参加者の大半は、社会保険労務士と中小企業診断士の方だったので、ビジネス畑の人に、健診の項目や、企業での健康づくりの具体例、がん治療と就労の両立支援について、短い時間でどう説明すればよいかを考えながら資料を作成しました。

昨日は、この説明会の直後に、丸の内から青山に向かい、フェロー・アカデミーでメディカル翻訳の講義をしました。このように社労士など他職種の方に健康についての話をすることと、翻訳スクールで医療職ではない方にメディカル翻訳の講義をするのは、似たところがあります。私は周りから見ると色んなことに手を出す人間のように見えるかもしれませんし、実際そうなのですが、自分の中ではメディカル・コミュニケーションという点で一貫したところがあって、それぞれの仕事での経験が他の仕事の質の向上に繋がっていると考えています。

・・・と書いたのは、たまたま最近、2012年にフェロー・アカデミーのTramagaインタビューで、「語学力と医療の知識を生かしてメディカル・コミュニケーションに貢献したい」と偉そうなことを言っている記事を読み返す機会があったからです。その記事には、子育てのことや、フリーランスになった当時の失敗談も色々載っているのですが、子育てがひと段落した今読み返してみて思ったのは、自分なら良質の仕事が提供できると思った場合、社会的貢献度が高いと思った場合は、多少リスクがあると思っても、貪欲にチャレンジするところは、昔からあまり変わっていない、ということでした。

年度末に思うこと

 年度末は何かと忙しいです。ブログ最終更新日の19日からこれまでの間に、翻訳スクール(2017年10月開講)の講義(全18回)の最終回、確定申告の提出、週末は京都・大阪へ1泊旅行もしましたし、昨日は、健康経営アドバイザーのテキスト編集会議に参加しました。また、来年度の英語講師の仕事も準備作業に入っています。

 でも残念ながら、年度を越えずに終わることもあります。ライターとしての私にとって重要な位置を占めていた、Q-stationという保健情報サイトでのインタビューの仕事が今年度末で終了します。2008年ごろから同サイトのメインコンテンツである『パイオニアインタビュー』に関わらせていただき、これまでに50人以上の医師、研究者、保健指導分野で先駆的活動をしている実務者(保健師・栄養士など)に話を伺い、記事にしてきました。産業保健分野では、ちょっと名の知れたサイトに成長し、会員は3000人を超えます。

 インタビューした人々の多くは、エネルギーがあって、人間的にも魅力的でした。新しいことを始めて、周りの人を巻き込んで、流れをつくろうとしている人には、共通のオーラみたいなものがあるように思います。プロジェクトに人が集まるというよりも、その人の周りに集まるというほうが適切かもしれません。

 サイトへのアクセス数が多く、会員からは支持を得ていましたが、運営費用を出すスポンサー企業の意向で終了することになりました。仕事が減るという個人的な事情もさることながら、社会的にみても、従業員の健康を支える専門職に、当該分野の最新情報を提供するこのようなサイトが閉鎖されるのは、本当に残念に思います。でも、会員が3000人いたところで、企業にとって何ら利益をもたらさない集団だと、特に経営が上向きでないときには、そこに出資するのは難しいんでしょうね。

 一連のプロセスの中で、”ものわかりのよい”私は、仕方ないと思っています。でも”反骨心旺盛”の私は、心の中で叫びます―「壊すのは一瞬だけど、つくって育てるのは大変なのよ!」
 10年間、様々な人に出会い、書き溜めた記事の数々がネット上から消えていく・・・とても寂しいです。

健康寿命延伸都市・松本

 昨日(28日)は、保健指導情報サイト Q-station の取材で長野県の松本を訪ねて、松本市の菅谷市長にお話を伺いました。菅谷氏は、外科医としてチェルノブイリ原発事故後のベラルーシで医療支援活動に参加、2004年から市政に携わり、現在4期目です。健康寿命延伸都市を目指して、松本ヘルスラボなど様々な取り組みの旗振りをしておられます。松本市は、成長可能性都市ランキングで上位にくる、子育てしやすく、移住者にやさしい都市ですが、その仕掛けを市職員と共に考案し、市民や地元企業を巻き込んで、10数年かけて形にしてきた話はとても興味深かったです。 写真は左から 松本城 JR松本駅(「健康寿命延伸都市」の横断幕に注目) いただいたパンフの一部です。

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