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にしむらたずこ

Author:にしむらたずこ
医療ライター 兼 医学英語講師
プレミアム医学英語教育事務所代表 http://www.premium-english.biz/

仕事や暮らしの中で思ったことを書き留めています。

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■since 2007/01/18
「がん消滅の罠 完全寛解の謎」
『がん消滅の罠 完全寛解の謎』 岩木一麻著 宝島社文庫 を読みました。
夫に「この本面白かったよ」と言われて、久しぶりに読んだ医療ミステリーの文庫本です。第1部は移動時にダラダラと読んでいたので数週間かかりましたが、読み進むにつれて面白くなり、後半は1日で読了。最後のページは、「ああ、そうくるか」と思いました。

「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、4月には民放でドラマ化されたようです。でも、込み入った内容なので、数時間のドラマでは十分に再現できなかっただろうと思います。

がん治療や病院組織に詳しい人は「こんなのありえない」と思うでしょうし、医学知識のまったくない人は、分子生物学や抗体医薬品などの教科書的な解説に疲れてしまうかもしれませんが、私には程よい感じで読み進めることができました。生命保険会社のがん保険やリビングニーズ特約、新薬の承認申請の話なども織り交ぜられていて、読み物として楽しめる一冊でした。

読書記録 | 19:24:22
EBM (Evidence Based Medicine) の研究会
 13日の夜、横浜市立市民病院で開かれた神奈川EBM実践研究会に初参加しました。テーマは「製薬会社の説明会のききかた~ゾフルーザのパンフを斬る~」で、講師は総合診療で有名な南郷栄秀先生らでした。当日朝に開催を知ったのですが、南郷先生の話はずっと聞きたかったので、万難排して参加しました😁 医師役、薬剤師役、MR役に扮しての迫真の演技には思わず笑ってしまいましたが、パンフに掲載された情報の吟味、参加者とのディスカッションなど、とても勉強になりました。
 
 製薬会社のMRさんは、自社製品を使用してもらいたいがために、医師に製品説明をします。その際には、なるべくいい気分で説明を聞いてもらうために高級弁当を用意することもあるでしょう。学会のランチョンセミナーもしかり。それが、製薬会社のビジネスです。当日の演技でも、MRは決して悪者ではありませんでした。ただし、もしこうした接待のみで医師の処方行動が変わるとしたら、患者側からすれば、疑問を投げかけたくなりますよね。
 最近のパンフレットは、以前よりはきちんと臨床試験のデータを載せてあるようですが、それでもいくつかツッコミどころはあります。読み手がデータを批判的に吟味する力が求められます。

 この手の話題はライブで、その場にいないと大事なところが見えてこないので、このあたりでやめておきますが、南郷先生達の取り組みを通して、エビデンスとは何か、実践とは何か、エビデンスと実践のギャップを埋めるものは何か、について改めて考えさせられました。

メディカル翻訳・ライティング | 09:47:02
新しいことに挑戦!
 週末に、最近通い始めた大人向けの音楽スクールでの発表会がありました。経験ゼロのことに挑戦しようと思い立ち、フルートをはじめて3カ月。最初はラの音も出せなかったのですが、面倒見のよい講師におだてられて少しずつ練習した結果、ステージではFly me to the moonをアドリブ部分も含めて演奏できました😁 あの音を間違えた、もう少し高音がきれいに出せればよかったなど、残念な部分も多々ありますが、「ビギナーなんだから、まあこんなもんでしょ」と自分に言い聞かせています。 このほかに、中島みゆきの「糸」や「翼をください」も練習中💦 バンドとの共演は楽しかったし、今から始めても習得できることはある!と信じて、続けてみようと思います。

   フルート1  フルート2

暮らし | 19:41:58
日本発の臨床試験の論文がCirculation誌に
 冠動脈疾患を有する日本人患者を対象としたREAL-CAD試験の論文紹介記事が昨日(29日)公開されました。筆頭著者3人のうち、おひとりの先生を知っていたので、この機会に色々質問することができて、とても勉強になりました。数年前、高血圧治療薬ディオバンの臨床研究不正事件により、複数の論文が撤回されたことがあります。今回、多くの日本人医師(循環器専門医)が関わった医師主導型臨床試験の論文が同誌に掲載されたのは、喜ばしいことだと思います。

Circulation誌から
高用量スタチンはアジア人でも心イベント抑制
冠動脈疾患の日本人患者を対象にしたREAL-CAD試験から

 それから、東京大学弥生講堂で開かれた日本メディカルライター協会の講演会に行ってきました。テーマは 『ガイドラインをふまえてプロトコールや統計解析計画書をどう書くか』でした。近年、臨床試験のための統計解析計画について、ICH(医薬品規制調和国際会議)で活発に議論され、新しいガイドラインでは、欠損値の取り扱いについて”estimand"という新しい概念が導入されました。

 estimandについて説明すると長くなるので、別のところで調べてほしいのですが、将来的には、医薬品や医療機器の承認申請を目的とした治験に限らず、上記のような医師主導型の臨床試験においても、研究をデザインする際には、estimandの構成要素(対象集団、評価項目、中間事象(intercurrent events) 、集団レベルでの変数の要約)といったことを考慮して、プロトコールや統計解析計画を検討することが必要になってきそうです。

メディカル翻訳・ライティング | 10:46:31
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